イノベーション創出の可能性を測る、組織・チームのための評価指標
概要
このスコアは、U’eyes Designが開発した「チーム、部署、部門、会社などの組織がどの程度イノベーティブであるか」を測ることができる組織評価指標です。
イノベーション組織に必要な6つの要素(下図参照)について、「自分自身のふるまい、近しい仲間(チーム)との関係性、所属する組織全体に対する感じ方」の3つの観点からなる質問に回答することにより、個人・チーム・組織全体のイノベーティブ度合いを見える化することができます。
ご自身の所属するチーム・部署・部門ひいては全社の現在の状態を知ることにお使いいただけるのはもちろん、定期的な測定を行うことで、組織改革や働き方改革の成果をみるための指標としてもご活用いただけます。
イノベーティブ・オーガニゼーション・ツリー
イノベーション組織の研究成果から導かれた、組織の現状を正しく把握するため、また、変革を起こすために重要な6つの要素とその構造を定義したものがこの「イノベーティブ・オーガニゼーション・ツリー」です。
イノベーティブ・オーガニゼーション・ツリーの6要素
- チームのメンバー全員が合意できるアウトカムが存在する
- 多様性への寛容さと、心理的安全性が維持される風土がある
- 失敗に向き合いながら、好奇心が発揮でき、活動が活性化されている
- 自己を変容することができ、チームでイノベーションを実現できる
また、この6要素を切り口として組織・チームを評価するための指標、「オーガニゼーション・ツリー・スコア(OTS)」を、併せて開発しました。
オーガニゼーション・ツリー・スコア(OTS)の活用方法
①組織を構成する全員に、PCまたはスマホから18問の簡単なアンケート(下表)に回答していただきます。アンケートは匿名にて行われます。
個人 自分自身のふるまい | チーム 近しい仲間(チーム)との関係性 | 組織 所属する組織全体に対する感じ方 | |
---|---|---|---|
自己を変容できる |
1.日々の業務のなかでのチャレンジ&フィードバックによって、自身の思い込みが更新されている実感がある |
7.新しい価値観や考えを共有することで、特定の考えや方法に固着せず柔軟に変化できるチームだ |
13.すでに合意済みの決定事項も、状況に応じて、柔軟に変えることができる組織だ |
好奇心が発揮できる |
2.仕事の中に、自身の知的好奇心が刺激されるような活動を増やすよう工夫している |
8.チーム内で、日常的に互いの関心事や閃いたアイデアを共有したり、ブラッシュアップしたりしている |
14.組織は、新しいアイデアや挑戦を社会に示していくために、組織内外との交流や連携の場づくり・情報発信に積極的だ |
失敗に向き合える |
3.耳の痛い指摘や、うまくいかなかった結果を素直に受け止め、内省できる |
9.チーム内で、挑戦した結果を一緒に振り返り、より良くするための議論ができる |
15.失敗を責めることよりも、その過程や結果から学びを得ることを重視する組織だ |
心理的安全性の維持 |
4.仕事中、自分の率直な意見や弱みを開示できている |
10.このチームでは、感じたことを率直に伝えても大丈夫、と思える |
16.個々人の本音を、オープンにできる雰囲気がある |
多様性への寛容 |
5.自分とは異なる考え方や価値観に向き合い、受け入れ、そこから学ぼうとしている |
11.チームのメンバー同士が、互いに違いを認め、相手を尊重している |
17.組織は、個々人の多様な考えや行動を認める姿勢を示している |
合意できるアウトカムの存在 |
6.個人としての、仕事をするうえで、実現したい夢や志がある |
12.メンバー全員が合意している、チームとしての実現したい夢や志がある |
18.組織全員で合意している「社会における自分たちの存在意義」や「実現したい未来像」がある |
②アンケートの結果から得られたスコアを、組織の全員で共有します。これを読み解くことで、各々が自分の所属する組織が今どのような状態にあるのかを知ることができます。部門ごとの集計や職階別の集計を行うことで、新たな発見もあり得ます。
この共有により、組織を構成する人々が現状を等しく把握し、自発的・多発的な変化を促します。
③評価結果をもとに、チーム・組織として強化したいポイントや目指す組織形態やチーム像を検討し、具体的なアクション施策に落とし込み、実行します。
④一定期間の後、施策の効果を検証するために、再度測定します。
前回の測定結果と組織改善のために行ってきた様々な施策とをふまえて、測定結果における変化を検証し、さらなる改善を目指します。
※U’eyes Designでは、スコアのご提供に加え、測定されたお客様のご要望に応じてお客様社員インタビューによる現状の深掘りや、ワークショップによる大義(アウトカム)の再定義、それを浸透させるための施策検討のお手伝い等が可能です。