「技術革新ではない、生活革新こそが本質だ!」 ~ 私たちが考えるイノベーションとは ~
早速、このブログのタイトルの一部でもある「イノベーション」ついてお話していきたいと思います。
日本語でイノベーションは「技術革新」と表現されているので、つい、「これまでにない高度な新技術による発明品」であると思いがちです。
しかしながら、身近にある枯れた技術でも、手垢のついたサービスでも、それらを上手く結合させることで、生活者の動線に合わせてニーズに応えることができれば、それも立派なイノベーションです。
重要なのは、驚愕の新技術・モノではなく、これまでにない切り口で「この手があったか!」と思わせるような、新しくポジティブな生活者体験をもたらすような製品・サービスです。
それに加えて、次の(1)~(3)の条件を満たすことが、イノベーションであると私たちは考えています。
(1)一過性でなく、継続性のあること。
(2)多くの人に認知され、利用されること。
(3)必要不可欠で、不可逆的なこと。
(1)は、流行廃りとは関係のない製品・サービスということです。物珍しさから一時期話題になる製品・サービスはたくさんあります。登場当時はその話題性で売れ、使われたとしても、日常生活に意味がなければ定着することなく、単なる一時的な流行品として終わってしまいます。
(2)は、それらの製品・サービスが市民権を得ていることです。単に利用者の絶対数が多いことだけではなく、潜在的・将来的な顧客として、その製品・サービスを利用していない人からも、ポジティブに広く認知されていることが重要かと思います。
(3)は、日常生活を送るうえで、もう手放せない、後戻りもできないと思える製品・サービスです。もう以前の製品・サービスには戻れないと思わせるような、新たな定番としての地位を築くことです。最初は物議を呼んだり、驚きをもって迎え入れられたりすることがあるかも知れませんが、日常に組み込まれてしまえば、いつの間にかそれはごく当たり前となっている、いわば空気のような身近な製品・サービスといえます。
さて、皆さんの身の回りに、自身の生活者体験を革新したイノベーティブな製品・サービスはあるでしょうか?
次回からは、もっと詳しいイノベーションの定義について、解説したいと思います。